「腹筋ローラー」の正体、実は前鋸筋に効くトレーニングツール

「腹筋ローラー」だけど、実は前鋸筋のための優秀なアイテム

このタイプのアブローラーは、一般的には「腹筋トレーニング器具」として販売されています。
手首ではなく肘で体重を支える構造のため、

・手首や手の平が痛くなりにくい
・腕力に自信のない方や女性でも使いやすい
・体幹トレーニングの導入として取り入れやすい

といった理由から、「腹筋を鍛えるアイテム」として広く知られています。

確かに腹筋にも刺激は入ります。
ただ、当ジムBARONでは、このアブローラーを腹筋トレーニング目的ではほとんど使っていません。

私が重視しているのは、
前鋸筋(ぜんきょきん)のアクチベーション(活性化)です。

前鋸筋とはどんな筋肉か?

前鋸筋は写真の青い部分、肋骨の側面から肩甲骨の内側に付着する筋肉で、
肩甲骨を前方へ引き出し、肋骨に安定させる働きを持っています。

この筋肉がしっかり働くことで、

・肩甲骨が安定する
・腕と体幹の力がスムーズにつながる
・プッシュアップやベンチプレスで肩に負担が出にくくなる
・首や肩が無駄に緊張しにくくなる

といった、非常に大切な役割を果たします。

逆に言えば、前鋸筋がうまく使えていないと、

「体幹トレーニングをしているのに肩がしんどい」
「腕立て伏せをすると首や肩が先に疲れる」

こういった状態が起こりやすくなります。

なぜこのアブローラーが前鋸筋の活性化に向いているのか

理由はシンプルです。

このアブローラーは、
肘で床を押し続けながら前方へ転がす構造になっています。
つまり動作中、

・肩甲骨を寄せるのではなく
・肩甲骨を前に押し出したまま安定させる

という状態が自然と求められます。

これはまさに、前鋸筋の働きそのものです。さらに、

・手首や前腕の負担が少ない
・肘支持のため、肩甲骨周囲に意識を向けやすい
・腹筋を過剰に力ませなくても体幹が保ちやすい

こうした条件が揃うことで、
前鋸筋を「鍛える」というより「目覚めさせる」トレーニングが可能になります。

当ジムでは、プッシュアップやベンチプレス、ショルダープレスなどの前に
このアブローラーを使い、肩甲骨と体幹の準備を整える目的で活用しています。

実はかなり完成度の高いトレーニングアイテム

このアブローラーは、

・体幹
・肩甲帯
・上肢と体幹の連動

これらを同時に整えられる、非常に優秀なツールです。特に、

・プランクで肩が疲れやすい方
・腕立て伏せが肩に来る方
・肩をすくめて力んでしまう癖がある方

こういった方には、効果を実感しやすいと思います。

それでも通販サイトでは「前鋸筋」と書かれない理由

Amazonなどの通販サイトを見ると、
このアブローラーはほぼ例外なく「腹筋トレーニング器具」として紹介されています。

おそらく理由は単純で、
「前鋸筋」と書いても、多くの人には伝わらないし、売れないからでしょう。

前鋸筋は、身体を動かす上でとても重要な筋肉ですが、一般的にはほとんど知られていません。

しかし、現場で身体を見ているトレーナーの立場からすると、
このアブローラーの本当の価値は腹筋以上に、前鋸筋と肩甲骨の安定性にあると感じています。

道具そのものよりも、「どう理解し、どう使うか」。

同じトレーニングアイテムでも、目的が変われば身体への効果は大きく変わります。

BARONではこれからも、流行りや売り文句に左右されず、
身体を本当に良くするための使い方を大切にしていきます。

体験カウンセリングのお申し込みはこちらの問い合わせフォームから、心よりお待ちしております。

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